今回のテーマは損切りについて
今回のテーマは損切りについてです。
あなたは損切りを行ったことはありますか?
なかなか損切りが行えず、保有し続けている投資資産はありませんか?
実は、私も過去に米国株の損切りが行えず、保有しつづけて失敗をしました。
私のように損切りに踏み切れない人もいらっしゃると思います。
今回は損切りとは何か、私の失敗事例を交えながらご紹介していきます。
当記事を読んでいただきたい方
- 投資初心者の方
- 損切りになかなか踏み切れない方
今回のゴール
損切りについて理解し説明することができる。
損切りとは
損切りとは、損失が出ている株式等を売却して損失を確定することです。
ロスカットやストップロスと呼ぶこともあります。
損切りの3つのメリット
- 損失の拡大を防ぐことができる
- ポートフォリオの改善が期待できる
- 他の資産の投資資金に充当できる
損失の拡大を防ぐことができる
損切りすることで損失の拡大を防ぐことができます。
損失が出ていると、価格が回復するのを期待して保有しつづけることがあります。
損失が小さい方が嬉しいので、気持ちは分かりますよね。
しかし、回復が見込めない株式等は、さらに価格が下落する場合があります。
その結果、損失が拡大してしまいます。
損切りすることで、その時点で損失を確定でき、損失の拡大を防ぐことができます。
ポートフォリオの改善が期待できる
ポートフォリオの改善が期待できます。
損失が出ている資産はポートフォリオを縮小させています。
たとえば、以下のようなイメージです。
※イメージは説明用に単純化しています。
投資方針に基づき投資を開始
投資方針を4つの業種に対して均等に分散投資することとし、銘柄を購入しています。
1年後に運用成果を確認
1年後、銘柄Bの株価が下落し、損失が出ています。
その結果、ポートフォリオは小売業の割合が下がり、当初の投資方針から崩れています。
損切りを行いポートフォリオを調整
銘柄Bは株価の回復が見込めないので、損切りします。
しかし、損切りするだけでは、小売業の割合は戻りません。
そのため、銘柄Aの買い増しを行い、ポートフォリオを元の状態に戻します。
イメージは買い増しを例にしましたが、小売業の別銘柄の購入でも可能です。
このように、損切りを行うことで、ポートフォリオの改善が期待できます。
他の資産の投資資金に充当できる
損切りを行うことで、他の資産の投資資金に充てることができます。
たしかに損切りを行うことで、損失が確定します。
一方で、株式等を売却するので、投資資金を確保することができます。
売却して得たお金を資産拡大の期待ができる株式等に有効活用するイメージです。
企業が採算のとれない事業への投資をやめて、採算のとれる事業に投資するのと似ています。
このように、新たな資金を用意せず、他の資産に投資資金を充てられるのがメリットです。
損切りの2つのデメリット
- 株価が回復した場合に利益を獲得できない
- 資産が目減りする
株価が回復した場合に利益を獲得できない
将来、株価が回復し、購入価格よりも上昇した場合に利益を獲得できません。
投資しているからには利益を獲得したいと考えてしまいますよね。
損切りは、損失が発生している株式等に見切りをつけることになります。
そのため、株価が回復した場合の利益について獲得することはできません。
資産が目減りする
損切りをすることで資産が目減りします。
損失が出ている株式を保有しつづけている場合は、みなしで資産が目減りしています。
仮に、将来に株価が回復すれば資産の目減りがなくなっていきます。
しかし、損切りをすれば損失が確定するので、資産の目減りも確定するのです。
損切りしないとどうなる?
- 損失がさらに拡大する
- 塩漬け状態に陥る
損失がさらに拡大する
損失がさらに拡大する場合があります。
将来の回復を期待して保有し続けるが、期待どおりに回復せず下落が進む場合に発生します。
具体的には以下のイメージです。
上図の例では、株価が下落した時に50株ずつナンピン買いをしています。
ナンピン買いとは、株価が下落した銘柄をさらに購入し、購入単価を下げる取引のことです。
購入単価を下げることで利益が発生する水準を下げる効果があります。
一方で、さらに株価の下落が加速すると、損失が大きくなります。
このように、株価は投資家の思惑とは裏腹に変動するので、損失が拡大する場合があります。
塩漬け状態に陥る
売却するタイミングを失い、いわゆる塩漬け状態に陥る場合があります。
塩漬けとは、損失が出ている株式等を売却せずに保有し続けることです。
損失が拡大すると、心理的に損失を確定するのが怖くなり、売却を避けてしまいます。
先程のナンピン買いして、売るに売れない状況になるのがひとつの例です。
私が経験した失敗事例
ここからは私が経験した失敗事例をご紹介します。
資産拡大を目指し株式を購入
私は米国株式に高配当株投資をしています。
2年前にある企業の銘柄を50株購入しました。
市場全体がコロナショックによる暴落から落ち着いたころです。
株価は下落していましたが、しばらくすれば回復するだろうと判断して購入しました。
期待通りにはいかず損失回避に走る
私は株価下落時のルールを以下の通り設定していました。
- 購入価格から10%下落したらナンピン買いする
- ナンピン買いは2回まで
- ナンピン買いを2回してもさらに下落する場合は売却する
私は、当初の購入価格から10%まで下落した時点で50株をナンピン買いをしました。
その後、さらに購入単価から10%下落した時点で50株をナンピン買いをしました。
ここまではルール通りでした。
しかし、待てど暮らせど株価は回復しませんでした。
それどころか、さらに下落する状況になっていきました。
本来であればこの時点で売却するべきでした。
しかし、ルールを守らず、ナンピン買いを続けました。
結局、250株保有することになったのです。
その後も株価は回復せず残ったのは・・・
その後も株価は回復せず、損失が拡大しました。
私は売るに売れない銘柄を保有することになり、いわゆる塩漬け状態になりました。
先述の損切りのデメリットに掲載した損失拡大のイメージは、私の失敗を簡略化したものです。
株価の回復を期待する気持ちと割安で購入し配当金を得たい気持ちが売却を遅らせました。
なお、現在もこの銘柄は保有しつづけています。
また、残念なことに配当金も減配されており、資産拡大の足を引っ張っています。
損切りを失敗をしないための打ち手
- 設定したルールを守る
- 逆指値を活用する
- 損切りを失敗と考えない
設定したルールを守る
自らが設定したルールを守ります。
徹底することは難しいですが、これが一番重要だと思います。
現実的ではないルールを設定していないことが前提です。
資産拡大を実現するために、設定したルールを守ります。
逆指値を活用する
逆指値を活用します。
損切りが感情的に行いにくい人向けの方法です。
逆指値とは、保有銘柄をあらかじめ指定した価格で売却することです。
例えば、1000円で購入した銘柄が20%下落したら売却する場合、800円を指定します。
その後、価格が800円に下落した時点で、売却の取引が行われます。
逆指値を活用することで、感情と切り離して損切りを実行することができます。
損切りを失敗と考えない
損切りを失敗と考えないことです。
損切りのメリットでも触れましたが、損切りはポートフォリオの改善が期待できます。
また、損失が出ている状態を気にする必要がなくなるので、心理的負担もなくなります。
私はまだ投資初心者でもあるので、小さな損失は授業料だと思えばよいくらいの感覚です。
その授業料が高くつくのが、損切りが遅くなり、損失が拡大することだと考えています。
また、損失がでている銘柄を一度売却したとしても、再び購入することができます。
再び市場から評価されるようになった時に、買いなおすのもひとつの手段です。
本当の失敗を防ぐために、損切りを失敗と考えずに行動することが大事だと思います。
まとめ
今回は損切りについてご紹介しました。
損切りに関する悩みは、投資初心者の誰もが通る道なのかなと思います。
初めての損切りはどうしても気持ちがネガティブになりがちです。
なので、感情に左右されない仕組みを構築しておくことが損切りを失敗しないコツです。
ちなみに、先日、私は米国株の失敗を踏まえ、日本株の損切りを実行しました。
早めに損切りすることで、損失を抑えられることを実感しました。
また、売却して得たお金を購入予定銘柄の資金に充てることができました。
損切りのメリットにも目を向け、トータルで考えることで行動しやすくなりました。
投資はあくまでも自己責任です。
だからこそ、自らが設定した投資方針を徹底したいですね。
当記事が少しでも皆様の参考になれば幸いです。
今回は以上になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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