楽天証券が単元未満株取引の指値注文に対応(2024年8月26日から)

単元未満株の指値注文アイキャッチ画像 個別株

はじめに

みなさんこんにちわ。
2024年8月9日に、楽天証券が単元未満株取引の指値注文に対応すると発表しました。
単元未満株の指値注文に対応するのは、主要ネット証券※では初めてのことです。
私は、個人的に単元未満株は指値注文ができない点が不便に思っていたので、ちょっとしたサプライズ発表でした。
今回は、楽天証券が対応する単元未満株取引の指値注文の概要および注文する際の注意点を記事にまとめたいと思います。

※楽天証券の発表によると、主要ネット証券とは、2024年8月6日時点で口座数上位5社のauカブコム証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券を指しているとのことです。

※当記事は特定の商品や銘柄の購入、注文方法を勧めるものではありません。
 投資はあくまでも自己責任ですので、ご自身の判断で行っていただく点はご了承ください。

当記事を読んでいただきたい方

  • 楽天証券で単元未満株取引を行っている方
  • 楽天証券で口座開設を検討している方

今回のゴール

楽天証券が対応する単元未満株取引の指値注文について説明できる。

株式の注文方法のおさらい

株式の注文方法には、指値注文と成行注文の2種類があります。

指値注文

指値注文は、投資家が取引価格を指定して注文する取引です。
銘柄の株価が指定した価格に達したら、取引が行われます。
例えば、現在の株価1,000円の銘柄が950円まで下落したら購入したい場合、950円を指定して注文を出すイメージです。
いますぐに取引できなくてもよいので、狙った価格に達したら取引したい場合などに使用します。
指定した価格で取引が成立したことを「刺さる」と呼ばれたりしています。

指値注文のイメージ画像

成行注文

成行注文は、投資家が取引価格を指定せずに注文する方法です。
注文した時の市場価格で取引が行われます。
価格にはこだわらないので、いますぐに取引したい場合などに使用します。

成行注文のイメージ画像

指値注文と成行注文についてはこちらの記事にまとめています。
よろしければご覧になってください。

楽天証券が対応する単元未満株取引の指値注文の概要

サービス開始時期

2024年8月26日(月)取引開始時間(寄付後)
※2024年8月19日時点の楽天証券の公式サイトの発表より

取引口座

特定口座・一般口座・NISA口座

取引チャネル

PCウェブサイト・スマホウェブサイト・スマホアプリ「iSPEED」

対象銘柄

リアルタイム銘柄のみ

取引時間

9:00~11:30、12:30~15:00

注文受付時間

9:00(寄付後)~11:30、12:30(寄付後)~15:00

注文の有効期限

9:00~11:30の注文 :9:00~11:30まで
12:30~15:00の注文:12:30~15:00まで

取引手数料

無料(約定時のスプレッドがリアルタイム取引の成行注文と同じく0.22%かかる)

サービス開始時期

2024年8月26日(月)取引開始時間(寄付後)から注文可能※
※2024年8月19日時点の楽天証券の公式サイトによる発表より

単元未満株で指値注文を行う際の注意点

注文の期間指定ができない

単元株取引の指値注文と異なり、単元未満株取引の指値注文では期間指定ができません。
具体的には、先述した注文の有効期限の通り、前場で注文した場合は前場のみ、後場で注文した場合は後場でのみ有効です。
有効期限内に取り引きが成立しない場合は、持ち越しされず、注文が失効します。例えば、前場での指値注文が成立しなかった場合は、後場で注文する必要があります。また、翌日も指値注文したい場は、翌日に注文する必要があります。

指値注文した価格よりも約定単価が高くなる場合がある

単元未満株取引の指値注文はリアルタイム取引のサービス内で行われます。
リアルタイム取引では、スプレッドという費用が約定単価に加算されます。
スプレッドは0.22%です。
楽天証券が対応中のリアルタイム取引の成行注文では、東証参考価格にスプレッドを加算した価格が約定単価になります。
以上の事から、指値注文した場合にもスプレッドがかかるので、狙った金額よりも約定単価が高くなる場合があります。
約定単価の詳細は、楽天証券の公式ホームページをご確認ください。

取引できる対象銘柄が限定されている

楽天証券の単元未満株のリアルタイム取引全般に言えることですが、取り扱い対象銘柄が限定されています。
なので、購入したい銘柄が必ず単元未満株取引で指値注文できるとは限りません。
取り扱い対象銘柄の詳細は楽天証券のホームページでご確認ください。

まとめ

個人的には、単元未満株取引で指値注文ができることによって、取引の幅が広がると考えています。例えば、取引にかかる作業時間です。常にスマホで株価をチェックして、タイミングを見計らって購入するのは現実的ではありません。かといって、株価をチェックしていなければ、購入するチャンスを逃してしまう場合があります。このような課題を解決する手段のひとつとして、指値注文の活用があります。
一方で、今回の対応で惜しいと思ったのは、注文期間を指定ができないことです。長期目線で投資をしている場合、現在の株価から狙っている株価に達するまでには、時間がかかることが多いです。例えば配当利回り3.5%の銘柄が3.75%になったら購入したい場合は、中・長期的に待つことが必要です。なので、1週間や1ヶ月など、注文期間を指定できた方が利便性が高いのです。

現時点では、他の主要ネット証券が単元未満株取引の指値注文に対応する情報はありません。
しかし、サービスの利便性向上のため、追随する可能性はあるかもしれません。楽天証券以外の証券会社をご利用の方は、今後のサービスの動向にも注目しておくと良いでしょう。

運用結果の確認イメージ

今回の記事は以上になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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