個別株の分散投資にセクターを活用してみよう!

個別株

個別株を買うときの判断材料はあるか?

個別株を購入する時、銘柄がたくさんありすぎて迷ってしまいますよね。

自分の好きな会社を選べばいいんじゃない?

好きな会社を選ぶのはいいけど、損はしたくないよ

みんなどうやって選んでるの?

結論は「目的による」になります。
単に「好きな会社を応援したい!」なら、好きな会社の銘柄を選んで終了です。
一方、「大きく損はしたくないので値動きの激しい株は避けたい」ならどうでしょう?
値動きが激しい銘柄か否か、何かしらの判断材料が欲しいところですよね。

その判断材料のひとつが「セクター」です。
当記事ではセクターについて説明したいと思います。
最初に概要を説明した後、日本株と米国株のセクターを確認していきます。

当記事を読んでいただきたい方

  • これから株式投資を始める方
  • 個別株を購入する判断材料について知りたい方

今回のゴール

セクターについて理解し説明することができる

セクターとは?

セクターとはいわゆる株式のグループのこと

セクターは株式相場や株式市場を分析する時に使うグループのことです。
スポーツに例えれば、競技の集合のようなものです。
サッカー、野球は球技、100m走、走り幅跳びは陸上みたいなイメージです。
個別株はいずれかのセクターに属しています。
例えば、日本電信電話(NTT)は情報・通信業、ANAは空運業に属しています。

セクターを知るメリット

  • セクター単位で株式市場の分析ができる
  • 気になる銘柄をセクターに属する他の銘柄と比較できる
  • ポートフォリオの作成に活用できる

セクター単位で株式市場の分析ができる

セクター単位で株式市場の分析ができます。
例えば好景気の場合、セクター全体が上昇しているかに着目すれば、相場を知ることができます。
最近では、空運業が新型コロナ発生時から下がったまま上昇できていません。
下がっていると見ることもできますが、上昇する余地があると見ることもできます。
セクターを知っていれば、このような市場分析ができます。

気になる銘柄をセクターに属する他の銘柄と比較できる

セクターには同業種の銘柄が分類されています。
自分が気になっている銘柄が同業種の他の銘柄と比べて、どういう状況なのか分析できます。
例えば、空運業なら日本航空とANAの銘柄を比べることができます。
また、JALと空運業というようにセクター全体と比べることもできます。

ポートフォリオの作成に活用できる

株式のポートフォリオの作成に活用できます。
分散投資をする場合、一般的に特定の業種に偏らない投資が良いとされています。
仮に、日本航空とANAのそれぞれの株式を100株ずつ保有しているとしましょう。
確かに銘柄という意味では、保有割合が50%ずつに分散できています。
しかし、セクターで見ると、空運業に100%集中投資していることになります。
セクターを活用することで、バランスのよいポートフォリオが作りやすくなります。

以降のセクターの種類は覚える必要はありません。必要な時に確認しましょう。

日本株のセクターは33種類

日本株のセクターは東京証券取引所が33種類に分類しています。
詳細は表の通りです。
※属する銘柄は購入をお勧めする銘柄ではありません。属する銘柄の一例とご認識ください。

セクター 属する銘柄の例
1 水産・農林業 日本水産、ホクト
2 食料品 アサヒグループHD、JT
3 鉱業 住石HD、三井松島HD
4 石油・石炭製品 日本コークス工業、出光興産
5 建設業 大成建設、清水建設
6 金属製品 不二サッシ、ノーリツ
7 ガラス・土石製品 日東紡、AGC
8 繊維製品 グンゼ、東洋紡
9 パルプ・紙 王子HD、日本製紙
10 化学 クラレ、旭化成
11 医薬品 武田薬品工業、中外製薬
12 ゴム製品 横浜ゴム、ブリヂストン
13 輸送用機器 トヨタ紡織、デンソー
14 鉄鋼 日本製鉄、神戸製鋼所
15 非鉄金属 三菱マテリアル、東邦亜鉛
16 機械 ダイキン工業、オークマ
17 電気機器 ソニーグループ、日立製作所
18 精密機器 テルモ、シチズン時計
19 その他製品 ブシロード、ブロッコリー
20 情報・通信 日本電信電話、KDDI
21 サービス業 ミクシィ、日本郵政
22 電気・ガス業 東京電力HD、J-PОWER
23 陸運業 ヤマトHD、東日本旅客鉄道
24 海運業 日本郵船、商船三井
25 空運業 日本航空、ANA
26 倉庫・運輸関連業 日新、三菱倉庫
27 卸売業 三菱商事、双日
28 小売業 ローソン、イオン
29 銀行業 ゆうちょ銀行、三菱UFJ
30 証券業 SBIHD、松井証券
31 保険業 第一生命HD、東京海上HD
32 その他金融業 オリックス、東京センチュリー
33 不動産業 三井不動産、住友不動産

 

米国株のセクターは11種類

米国株のセクターはGICS(世界産業分類基準)が11種類に分類しています。
詳細は表の通りです。
※属する銘柄は購入をお勧めする銘柄ではありません。属する銘柄の一例とご認識ください。

セクター 属する銘柄の例
1 生活必需品 P&G、コカ・コーラ
2 ヘルスケア ジョンソン&ジョンソン、ファイザー
3 公益事業 ネクステラ・エナジー、デューク・エナジー
4 情報技術 マイクロソフト、アップル
5 資本財 ユニオンパシフィック、スリーエム
6 エネルギー エクソンモービル、シェブロン
7 通信サービス AT&T、ベライゾン
8 一般消費財 アマゾン、マクドナルド
9 金融 バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ
10 素材 リンデ、ニューモント
11 不動産 アメリカン・タワー、プロロジス

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • セクターは株式相場や株式市場を分析する時に使うグループのこと
  • セクター単位で株式市場の分析ができる
  • 気になる銘柄を同じセクターの他の銘柄と比較ができる
  • セクターはポートフォリオの作成に活用できる
  • 日本株は33種類、米国株は11種類に分かれている

私は高配当株投資を始めるときに、セクターごとに保有する投資割合を確認しました。
定期的に評価することで、リバランスする際の参考になります。
他にも、景気に敏感ではない銘柄を中心にポートフォリオを組む場合にも使えます。
景気に敏感なセクター、敏感ではないセクターは別の記事で紹介します。

今回は以上になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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