今回のテーマはドルコスト平均法
ドルコスト平均法をご存じでしょうか?
ドルコスト平均法は積み立て投資をする方には知っておいてほしい投資方法です。
先日の記事で投資信託とETFについてご紹介しました。
投資信託やETFは資産の分散投資ができる商品でしたね。
一方、ドルコスト平均法は時間の分散投資ができる投資方法です。
当記事では、なぜ時間の分散投資ができるのか、メリットとデメリットを交えて説明します。
当記事を読んでいただきたい方
- 投資初心者の方
- ドルコスト平均法の仕組みがよく分からない方
今回のゴール
ドルコスト平均法について理解し、説明することができる。
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、時期を分散して一定額を投資する方法です。
市場の価格変動を気にすることなく投資します。
例えば、3カ月に1回、投資信託に1万円投資すると以下のようになります。
1月 | 4月 | 7月 | 10月 | 合計 | |
基準価額(1万口) | 10,000円 | 15,000円 | 5,000円 | 10,000円 | |
購入金額 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
購入口数 | 10,000口 | 6,666口 | 20,000口 | 10,000口 | 46,666口 |
投資信託の基準価額は上下に変動していますが1万円で3ヵ月に1回購入しています。
投資で利益を獲得するためには安く買い、高く売るのが基本です。
しかし、ドルコスト平均法は市場価額の変動にかかわらず、定期的に一定額で購入します。
次は、ドルコスト平均法にどのようなメリットとデメリットがあるのか説明します。
メリット
- 少額から投資できる
- 平均コストを抑える
- 購入リスクを抑える
少額から投資できる
ドルコスト平均法は少額から投資できます。
時期を分けて投資するので1回分の購入資金が少なくなるからです。
例えば、6万円投資する場合、6万円を1回より月5千円を12回の方が資金準備の負担が減ります。
ドルコスト平均法を活用することで、少額から投資できます。
平均コストを抑える
ドルコスト平均法は平均コストを抑えることができます。
前提として、一般的に株価や投資信託の基準価額は上昇と下降を繰り返します。
この前提にもとづき、先述した投資信託の基準価額のグラフで説明します。
基準価額で4回購入した場合
1月 | 4月 | 7月 | 10月 | 合計 | |
基準価額(1万口) | 10,000円 | 15,000円 | 5,000円 | 10,000円 | |
購入金額 | 10,000円 | 15,000円 | 5,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
購入口数 | 10,000口 | 10,000口 | 10,000口 | 10,000口 | 40,000口 |
定額1万円で4回購入した場合
1月 | 4月 | 7月 | 10月 | 合計 | |
基準価額(1万口) | 10,000円 | 15,000円 | 5,000円 | 10,000円 | |
購入金額 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
購入口数 | 10,000口 | 6,666口 | 20,000口 | 10,000口 | 46,666口 |
定額1万円で購入した場合の方が基準価額で購入するより購入口数の合計が多いですね。
基準価額で購入すると毎回1万口購入できます。
しかし、購入費用は基準価額に依存するので、基準価額が高いと購入費用も高くなります。
一方、定額で購入する場合は基準価額が高いときには購入口数が減ります。
しかし、基準価額が低いときには購入口数が増えます。
このように毎回定額で購入することで、平均コストを抑えることができます。
購入リスクを回避する
ドルコスト平均法は購入リスクを回避することができます。
購入リスクには以下のようなものがあります。
- 高値掴み
- 投資直後の暴落
高値掴み
高値掴みとは株や投資信託を高値で購入してしまうことです。
ドルコスト平均法は高値掴みを回避することができます。
ドルコスト平均法は市場価額にかかわらず、時期を分散し、一定額を投資します。
高値で購入することがありますが、安値で購入することもあります。
これを繰り返すことで、高値でもなく安値でもない時に購入できた状態になります。
したがって、高値掴みのリスクを回避することができます。
投資直後の暴落
投資直後に株価や投資信託の基準価額が暴落すると損失が大きくなります。
例えば、一括投資した直後にリーマンショックや新型コロナショック発生するケースです。
一括投資していると大損してしまいます。
ドルコスト平均法は次期を分散し一定額を投資するので暴落のリスクを回避することができます。
デメリット
- 投資成果が出るまでに時間がかかる
- 大きな利益を獲得するチャンスを逃す
投資成果が出るまでに時間がかかる
ドルコスト平均法は市場価額にかかわらず、時期を分散し、一定額を投資します。
長期的に投資する手法ですので、投資成果が出るまでに時間がかかります。
大きな利益を獲得するチャンスを逃す
ドルコスト平均法は株価や基準価額が暴落しているときでも一定額を投資します。
そのため、一括投資と比べて、大きな利益を得るチャンスを逃すことがあります。
ドルコスト平均法に向いている投資
ドルコスト平均法は積み立て投資に向いています。
時期を分散して一定額を投資するといえば、まさに積み立て投資そのものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- ドルコスト平均法は時期を分散して一定額を投資する
- ドルコスト平均法は少額から投資できる
- ドルコスト平均法は平均コストを抑えることができる
- ドルコスト平均法は購入リスクを回避することができる
- ドルコスト平均法は投資成果が出るまで時間がかかる
- ドルコスト平均法は積み立て投資に向いている
投資して利益を得たい場合、どうしても安く買いたいと思ってしまいますよね。
しかし、市場価額の変動を予想するのは難しいです。
市場価額が安値になるのを待っていると、投資を始める時期が遅れます。
また、市場価額が回復すると思って購入したら、さらに下落して損をすることもあります。
ドルコスト平均法は、このような悩みを解決する投資手法です。
投資初心者の方やこれから投資を始める方の参考になれば幸いです。
今回は以上になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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