投資信託の選び方 失敗談で徹底解説

投資信託

投資信託の選び方ひとつで明暗

今回は私が投資信託を始めた時の失敗談を紹介します。
有識者の方からすればお恥ずかしい話です。
しかし、投資初心者の方に同じ失敗をしてほしくないのでお話します。
投資信託の概要に触れた後、私の失敗談と教訓を見ていきたいと思います。

当記事を読んでいただきたい方

  • これから投資を始める方
  • 投資信託を検討中の方
  • 投資信託を始めたばかりの方

結論

先に結論を書いておきます。

銀行の窓口ですすめられた投資信託は素直に購入しない

あくまでも私の経験に基づいた結論です。
私のように言われるがままの購入には注意していただきたいです。
投資はあくまでも自己責任。
あなたの投資生活のご参考になればと思います。

投資信託とは

まず投資信託の概要を説明します。

投資信託は身近な金融商品

以下のような特徴があります。

購入金額 1万円など小額から可能※
商品数 国内約6000本
運用方法 ファンドマネージャー
リスク分散 可能
換金 いつでも可能

※積立投資信託なら1000円から購入可能

投資信託の種類

大きく二つに分類されます。

タイプ 目標 運用 費用
アクティブ型 市場平均より高い利益 ファンドマネージャー 高い
インデックス型 市場の指数に連動 コンピュータ 低い

投資信託を購入できる場所

購入場所 メリット デメリット
銀行・郵便局の窓口 窓口で相談可 商品数が少ない、費用が高い
証券会社の窓口 窓口で相談可、商品数が多い 費用が高い
ネット証券会社 商品数が多い、費用が安い 窓口で相談不可
直販型の投資信託会社 運用者の顔がみえる 商品の選択肢が少ない

費用

以下の費用があります。
積み立て期間中にかかる2大コストは購入時手数料と信託報酬です。

費用 支払時期 支払方法
購入手数料 購入時 直接支払う
信託報酬 保有時 信託財産から支払う
信託財産留保額 換金時 売却金額から控除
監査報酬 保有時 信託財産から支払う
売買委託手数料 株式等売買時 信託財産から支払う

収益

収益 受取時期
分配金 保有時
譲渡益 売却時
償還益 満期時

投資信託の初購入は失敗だった

ここからは投資信託を初めて購入した時の失敗エピソードです。
どこが失敗だったか考えながら読んでみてくださいね。

きっかけは窓口での勧誘

5年前、通帳記入を行いにある銀行を訪れた時でした。

投資信託はされていますか?

いいえ、していないです

お金を預けているだけだともったいないですよ

資産を増やしてみませんか?

銀行員さんはパンフレットを開き、投資信託について説明を始めました。
当時の私は投資経験がなかったので投資信託と株の違いも分かりませんでした。
そんな私にひとつひとつ丁寧に投資信託の良いところを話してくれたのです。

親切に話してくれたし信用できそう

やってみようかな?

購入商品はおすすめ商品

投資のご経験がないようですので、

バランス型ファンドがおすすめです

バランス型とは株式や債券、リートなどの資産に一定の配分で運用する商品です。
ひとつの商品で複数の資産に分散投資できるのがメリットです。
リバランス機能がついている商品なら自分で資産配分を調整せずに済みます。

こちらの商品はいかがでしょう?

  購入手数料 信託報酬 信託財産留保額 主な投資対象
投資信託A 1.65% 0.836% なし 国内と外国の株式・債権・リート
投資信託B 1.65% 1.243% なし 先進国と新興国の株式・債権
投資信託C なし 0.506% なし 先進国の株式・債権

どれが良いか分からないなぁ

3つとも買ってしまおう

私はすすめられた3つの商品を積み立て購入することにしたのです。

期待に胸を膨らませ積み立てスタート!

3つの商品に同じ額を積み立てる方針で開始しました。
分配金は再投資を選択し、福利の力を借りて資産を増やしていく計画です。
初回購入時、投資信託Aと投資信託Bは購入する時に手数料165円と表示されていました。

手数料くらいかかるよね

投資を始めてから1年・・・新たな誘い

投資を始めて1年が経つ頃、銀行から一本の電話がありました。

運用結果のご報告がしたいので

一度ご来店いただけますか?

分かりました

銀行に行くと運用結果を報告してくれました。

3つのバランスファンドに投資しているので

分散もできていますね

ふむふむ

リートを加えるともっと良くなりますよ

こちらの商品はいかがでしょう?

・・・

  購入時手数料 信託報酬 信託財産留保額
投資信託D 2.75% 0.935% 0.3%/1万口

リートとは不動産の投資信託です。
私の保有商品でリートの割合が少なかったので提案いただいたようです。
しかし、私は購入しませんでした。
3つの商品を3年間積み立てる方針を立てていたからです。

投資2年目・・・再び

銀行に訪れた時、窓口で声をかけられました。

今度新しい商品出たんですよ!

いかがですか?

  購入時手数料 信託報酬 信託財産留保額
投資信託E 2.2% 1.58% なし

どういうこと?

もう資産のバランスとか関係なくない?

今回も購入しませんでした。
投資の方針を継続していたことが理由です。
この頃を境に窓口から足が遠のくようになりました。

投資3年目・・・失敗に気づく

コストが高い?

順調に積み立ててきたけど

コストが高い気がする・・・

<投資信託Aの積み立て方針>

基準価額 1万円/1万口
積立額 1万円/月
購入時手数料 165円/月

※計算しやすいように簡易的な金額にしています。 
※購入時手数料 1万円×1.65%=165円

<投資開始から2年経過時点の資産>

総資産価額 24万円/24万口
分配金 2,880円/年
購入時手数料 1,980円/年
信託報酬 2,006円/年

※分配金 30円/1万口 年4回分配あり
※購入時手数料 165円×12ヵ月(消費税は加味していません)
※信託報酬 24万円×0.836%(本来は日割り計算ですが概算で算出しています)

購入時手数料と信託報酬の合計額が分配金を上回っていました。
投資信託の値上がり益はあるものの分配金分は損していることになります。

こういうことは教えてくれないのね

低コストの商品はないか?

低コストの商品はないのかな?

銀行のHPで商品を検索してみたものの同様のファンドでは見つからずでした。

ネット証券だと安いのいっぱいある・・・

私はNISA口座を開設していたので他の証券会社で買うのをためらい現状維持となりました。

失敗から得た教訓

人生初の投資信託の購入から学んだ教訓は以下の通りです。

銀行の窓口ですすめられた商品は素直に購入しない

販売手数料と信託報酬には販売会社の収益が含まれる

銀行では販売手数料と信託報酬が高い商品がラインナップされています。
これは販売会社の収益が含まれているからです。
サービスを提供して収益を上げたいのはどの業界でも同じですよね。
近年はつみたてNISAが始まり低コストの商品も取り扱っています。
しかし、まだまだ高い商品が多いことは事実です。
窓口で紹介される新しい商品やおすすめには気を付けましょう。

取り扱い本数が少ない

銀行で購入できる投資信託は少ないです。
私が初めて投資信託を購入した銀行は2022年1月時点で約250本でした。
国内の商品数が約6000本なので全体の約4%です。
銀行の窓口では取り扱い商品から紹介します。
つまり、選ぶ段階から他の優良な投資信託を見逃すことになるのです。
一方、ネット証券では低コストで同じクラスの商品が多くラインナップされています。
銀行の窓口で購入する前にネット証券を覗いてみると良いでしょう。

投資信託は利益が出ていても出ていなくてもコストがかかります。
家計に例えれば、スマホ代などの固定費のようなものです。
固定費の削減は貯める力のアップにつながります。
収益面だけでなく、費用面にも注目するようにしましょう。

どうすればよいか?

ネット証券で低コストな商品を購入する

ネット証券は取り扱い本数が圧倒的に多いです。
SBI証券や楽天証券では2600本以上取り扱っています。
この時点で銀行の窓口とは選択肢の幅広さが違います。
また、国内外の商品問わず低コストの商品もラインナップされています。
ただし、相談窓口はありません。
ご自身で選ぶことに不安がなければ検討してみましょう。

つみたてNISAの商品を購入する

ご自身で投資信託を選ぶのが不安で、銀行の窓口が良い方もいらっしゃると思います。
その場合はつみたてNISA対象の商品を検討してみましょう。
つみたてNISAでは法令上の条件を満たした商品しか販売できません。
例えば、

  • 販売手数料が無料(ノーロード)
  • 信託報酬が低い
  • 頻繁に分配金が支払われない

などの条件があります。
優良な商品に絞り込まれた状態から選べるので安心感がありますね。
つみたてNISA口座を開設していなくても購入可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 投資信託は身近な金融商品である
  • 投資信託の運用にはコストがかかる
  • 投資信託はネット証券で購入する(対面販売がなくても大丈夫な方)
  • つみたてNISA対象商品を検討する

投資はあくまでも自己責任の世界だと思います。
これは窓口で購入してもネット証券で購入しても同じです。
私も失敗から学び、現在もまだまだ勉強中です。
ですので、私に投資する機会を与えてくれた銀行員さんにも感謝しています。
ぜひ、ご自身の納得がいく投資生活を確立していってくださいね。

ここまで読んできただきありがとうございました。

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